2024年09月04日

 秋にも花粉症を発症する方がいます。原因は樹木の花粉ではなく、河川敷や空き地の草むらに生えているブタクサ、ヨモギ、カナムグラの花粉です。それらの花粉は8月下旬から10月にかけて飛散します。
 症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどスギ花粉症と同じですが、加えて咳が出やすくなるのが特徴です。その理由は、ブタクサなどの花粉はスギ花粉より粒子が小さいため、鼻より奥の気管支まで到達しやすいためです。鼻症状に咳が生じるのでカゼと勘違いする方もいるようですが、熱もなく、症状が1週間以上も長引く場合は秋の花粉症の可能性があります。
 スギと違って花粉が遠くまで飛散することはありません。ですので、予防としては、まずはブタクサなどが生えている草むらに近づかないこと、あとはマスク着用など、スギ花粉症と同様です。
 治療は抗ヒスタミン薬の内服、点鼻薬、点眼薬と、スギ花粉症と同じです。

福谷敏彦
あんの循環器内科 
TEL083-924-1151

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